地域への思いは人それぞれ。三越伊勢丹グループと深く関わる人物に、その思いを語っていただきます。
Q1
思い入れのある地域や、その地域にまつわる思い出があればお聞かせください。
生まれも育ちも東京都下なのですが、父親が新潟の出身で子供の頃は、毎年夏休みになると帰省しており新潟については多くの思い出があります。
北海道は、素材が美味い!!このことを是非、全国の皆様にもっと知ってもらいたい、と思っております。私はこの4月に札幌に赴任しました。コロナ禍で残念ながらほとんど道内を見て回れていない状況ですので今は、家で妻の作ってくれる北海道食材の料理を楽しんでます。その様な中で驚いているのが、素朴な食材のおいしさです。
北海道の方は自嘲気味に「北海道は素材一流、サービス二流です」という事を言いますが、素材の一流度合いが半端ではない、と最近感じております。
まず、野菜です。レタス、ジャガイモ、カボチャなどは私の野菜観が一変させられました。ちなみに、アスパラはメインディッシュになりますし、とうもろこしは、高級デザートにも劣らない甘さです。
なぜ、こんなにも美味しいのかと思い、食品担当者に聞いてみたところ、『昼夜の気温の差が激しいほど野菜の糖度は高まると言われていて、北海道産の野菜がおいしい理由はそこにあるのです。
また、北海道の日照時間は日本最長のため、光合成によって糖分を溜める時間が長くなります。日中蓄えた糖分を夜に使う事があまりないため、“甘み”が蓄えられたまま育ちやすいのです。』なるほど、納得です。
次に、海のものの美味しさも、筆舌に尽くしがたいものです。なぜかというと、北海道の寒い海で生活していくために、魚の身は締まり、冬の寒さや産卵のためには大量の脂肪を蓄える必要があるからだそうです。魚にとって厳しい環境は、脂がのりきった魚を育てる土壌となり、美味しい魚となってくれるのだそうです。
これまで、観光で北海道を訪れた際には、”特別な旅先の食事”として、お寿司等を楽しんでいました。高級寿司店で食べる仕込みにこだわった刺身の美味しさもありますが、百貨店で買った刺身を家で北海道限定のサッポロクラシックで胃に流し込む、これも最高です。
そして、道産のワインです。まだまだボルドーには敵わないと言われていますが、そんなことは全くありません。道産ワインを北海道産のチーズで楽しむ・・・これも最高です。北海道の食材の良さを話し始めたら止まらなくなります。北海道に来てこの土地のもつポテンシャルに驚いております。
Q2
ふるさと納税を始めようと思ったきっかけ。もしくはしていただいた感想。
ふるさと納税を始めたきっかけは、被災をした地域に自分も何かできないかという思いからです。
私の友人が10年前の東北地方太平洋沖地震の際に、震災後支援に毎週のように行っておりました。その際に私も誘われたのですが、一歩が踏み出せずに、その後に悔いが残りました。ですので、形はだいぶ異なりますが、ふるさと納税を通じて被災地の地域復興に参加しようと思ったのがきっかけです。
Q3
三越伊勢丹ふるさと納税を通して実現したいこと。
「人と時代をつなぐ、三越伊勢丹グループ」という私たちの考え方を体現する取り組みのひとつです。我々の企業のサステナビリティの重点取り組みの一つとして、我々のお客さまのより豊かなライフスタイルの実現に貢献するため、人の想いや感性に触れ合える場所づくりのほか、各地域の文化や伝統、名産品をご紹介するなど、人と地域をつなぐ取り組みを推進する、というのがあります。ふるさと納税が、まさにこの具体的取り組みのひとつとなります。
我々は日本全国に店舗網を持っております。そしてそれぞれの店舗に地元の良い商品を知り尽くしたバイヤーがおります。バイヤーはふるさと納税を舞台に、地元の商材を全国の皆様に知ってもらっております。そして、もう一つこの取り組みで実現したいことがあります。
私は現在北海道という地で経営をしていますが、百貨店には店舗のある市区町村を発展させるという使命があります。これまでは、繁華街の中心にあるリアル店舗を持ち、雇用を創出し、販売を通じて街の賑わい、活気を創出し、利益を出すことで納税し地域貢献するというものでした。ふるさと納税に取り組むことによって、新たな方法で地域の発展に貢献できるようになりました。私は、日本屈指の食の産地北海道の食材を全国の皆様に楽しんでいただきつつ、地域貢献をしていきたいと思っております。
Q4
最後におすすめの返礼品を教えてください!
山のものと海のもの、合わせて飲みたいものをご紹介します。
まず、私が最初に感動したアスパラガスです。北海道美幌町の伏せ仕込みアスパラガス「冬姫」、あるいはばれいしょ「サッシー」を是非味わってみてください。野菜の価値観が変わります。
次に、海のものですが、釧路の「さんまいちばんぼし」です。道内屈指の水揚げ量を誇る釧路において大ぶりで脂の乗ったサンマを一尾ずつ丁寧に下処理し干しています。焼き上がりは表面パリパリ、中身はジューシーの絶品です。
また、是非味わって頂きたいのが、北海道白糠町の「いくら醤油漬 鮭卵」です。北海道にほど近いロシア海域で水揚げされた鮮度抜群の鮭のいくらです。鮮度の高いいくらというのは、こんなにプチプチなんだと驚かれると思います。
また畜産品では上富良野「きゃらうぇい富良野」の「ベーコン・ソーセージ」がおすすめです。北海道の素材を使用した手作りのベーコンは塩加減と燻香のバランスがたまらなく、ステーキでそのまま食べても、野菜と一緒に炒めても素材本来の味を楽しめるため、北海道が誇る「サッポロクラシックビール」との相性も抜群です。