みなさま、こんにちは。三越伊勢丹グループも4月から新年度を迎えました。
私も2021年度からは代表取締役社長から取締役会長に立場を変え、新たな業務に向かう1年となります。
会長として大事にしたい仕事は何かというと、社内外のステークホルダーと良い関係を築くこと。
お取組先、行政、関連団体、地域や地元の皆さま、そしてお客さま。
今まで社として十分にできていなかった対話や対応の部分をしっかり進め、今までのように会社を表側から引っ張るのではなく、裏側からバックアップする仕事に注力していきたいと思っています。
是非、本年度も三越伊勢丹グループをよろしくお願い申し上げます。
Q1思い入れのある地域や、その地域にまつわる思い出があればお聞かせください。
東京生まれの東京育ち。
「ふるさと」と呼べる地域は東京となるのですが、自分の中に強い印象を残している地域が石川県輪島市となります。
伊勢丹に入社した新入社員当時、初めて担当したのが漆器でした。担当として漆器の産地を巡りましたが、その中で一番景色に感銘を受けたのが輪島です。まさに日本海という絶景で、海や空の色が全然違うと感じました。
また輪島は高校時代に修学旅行に行った思い出の地でもあります。
高校生からすると値段が1桁違う輪島塗の漆器は買えませんでしたが、漆器の担当として扱うこととなり、感慨深いものがありました。
結婚を機に漆器の飯椀を買ったのですが、これがとてもいい。
漆器は徹底的に乾かした木に、布を巻いて補強をし、漆を幾重にも重ねていきます。
陶器は熱いものを入れると熱くて持ちづらいですが、漆器は熱くならないので持ちやすい。さらに軽い、割れないなどいい所尽くしです。日本人の知恵は本当に素晴らしいと思います。
既に30年使い続けていますが、年季が出てきてそれがまたいい。特別な手入れなどせず、洗剤でガシガシ洗っています。
そろそろ塗りなおしをして、死ぬまで使いたいと思っています。