下田の金目鯛
下田港は、金目鯛の水揚げが日本一の港です。
今でこそ金目鯛は刺身やなべ物、煮つけ、その他さまざまな調理法で親しまれていますが、昭和40年代後半頃までは市場に流通せず、ごく一部の人しか知らない魚でした。
下田の魚市場が金目鯛を扱いはじめたのは昭和50年頃のこと。
全国に先駆け品質の統一、輸送手段の確保、また豊富な漁獲高によって『下田の金目鯛』は一つのブランドとなり 日本中に知られるようになりました。
現在、年間漁獲量は3,000~4,000トン。下田に揚がる8割が金目鯛です。
朝の市場は、7時のセリに始まり8時前後の入札と、金目鯛の売り買いで活気に満ちています。
市場に、あたかも赤いジュウタンを敷き詰めたように並ぶ金目鯛はまさに圧巻で、下田独特の風景です。入札後の金目鯛は仲買人によって築地などの大都市の市場に運ばれ、やがては日本全国の食卓にあがるのです。